駐車場事業とシナジーのあるビジネスを考えよという問題を解いていきます。

 

山田さんの解き方

 

1. 【前提確認】

・誰目線で考える？

→コインパーキングを複数保有・運営する企業

・どんな駐車場？

→良く町中にあるような小～中程度の駐車場。

→都市部に位置する。

 

2. 【現状分析】

①駐車場について

・主な利用者は？

→個人ドライバー（通勤、買い物、レジャー）、企業（従業員や訪問者向け）、イベント参加者など

・現在の利用状況は？

→夜間や平日の日中など、利用者が少ない時間帯に空きが多い。

・駐車場の特徴は？

→ある程度のスペースが担保されている

→ある程度車でアクセスしやすい位置、入口が担保されている

→機械での管理自動化がなされており、人件費がかからない

→都市部であればオフィス街等に多く位置している。

 

②駐車に関する現在のニーズや課題点

・違法な路上駐車、配送車両の駐車問題

・カーシェア事業の広がり

・EV社の広がり

 

③考えられる施策の方向性

・空いている時間のスペース利用

・スペース活用

 

3. 【施策立案・検討】

①中食事業

→利用の少ない日中の時間に、一部スペースを貸し出す

→オフィスに近いため、ランチ等の利用が見込まれる。

②EV事業

→まだ数少ない充電インフラに貢献

→すぐに大きい収益が見込眼るわけではないが、将来性がある

③交通系シェアリング事業

→カーシェア事業やＬｏｏｐなど、交通系シェアリング事業を行っている他企業と協業。

→現在のスペースは減ってしまうが、場所を貸すので安定した収入が見込める

④物流事業（配送事業）

→配送業者と長期間にわたって安価に契約し、配送の際の車止めスペースとして活用してもらう。

→宅配ボックスのようなものを設置し、オフィス帰りの人が帰りに持って帰れるようにする

 

4. 【結論】

都市部にあるコインパーキング等の駐車場とシナジーのある事業は、以下の4つである。

①中食事業：オフィスワーカー向けに中食事業を展開するフードトラックや弁当屋等に販売スペースとして貸出。日中の利用の少ない時間のスペースの効率的な利用ができる。

②ＥＶ事業：充電スポットを設置することで、まだ数が少ない充電インフラに貢献できる。設置コストはかかるかつ即時の大きな収益増は見込めないが、スペースをそこまで取らないうえ、将来性がある。

③カーシェア事業：シェアリングのステーション設置。現在のスペースは減ってしまうが、場所を貸すことで収益が発生するため、収益の分散による安定したポートフォリオへの貢献が見込める。

 

④物流・配送事業：配送業者と安価な定期契約を実施し、社会問題でもある配送先の車止めに利用してもらう。また、宅配ボックスを設置することで、配送業者の負担削減とオフィスワーカーへのアプローチを同時に実施する。